枝毛・切れ毛の本当の原因と、治し方
2026年10月7日
結論を言います
髪を変えるには体を整える!
枝毛や切れ毛を本当に減らすには、外側からのトリートメントだけでは不十分です。
髪を構成するタンパク質は体の代謝や血流、ホルモンバランスに深く関係していますから髪の不調=体の乱れを意味するのです。
つまり、根本的な改善には、三つが必要となります。
- 髪を守る外的ケア、例えば、熱・紫外線・薬剤からの保護
- 髪を育てる内的ケア、例えば、栄養・ホルモン・ストレス対策
- 体全体の循環を整える医療的アプローチ、例えば、血流・咬合・姿勢など
この視点をもとに、最新の研究結果から枝毛・切れ毛の真の原因と、その具体的な対策を見ていきます。
髪は内と外の両面から壊れる

髪が裂けたり切れたりするのは、摩擦や加齢ではありません。
アメリカ・プリンストン大学の毛髪科学者 C.R. Robbins(2012) は、枝毛の本質をキューティクルの剥離と内部構造の断裂にあると指摘しています。
つまり、外側のキューティクルが壊れると内部のタンパク質が流出し、髪が中から裂けていくのです。
この連鎖を断ち切るには、まず外的な刺激をコントロールすることが第一になります。
外的ダメージ

熱
ドライヤーやアイロンは便利ですが、高温は髪に深刻な損傷を与えることがわかっています。
ジョージア工科大学(Lee et al., 2009) の研究では、180℃以上の熱が髪のケラチンを変性させ、強度を40%以上低下させると報告されています。
ドライヤーは15〜20cm離し、温風と冷風を切り替えるのが理想なのです。
紫外線の酸化
紫外線は肌だけでなく、髪のタンパク質にも酸化ダメージを与えます。
東京農工大学(Takeuchi et al., 2014) は、UV照射によって毛髪内のシスチン結合が破壊され、髪がもろくなることを確認しています。
オーストラリア・クイーンズランド大学(Healy et al., 2010)も同様に、UV-AとUV-Bが毛髪タンパクを酸化させることを報告しています。
カラー・パーマの薬剤
アルカリ性薬剤はキューティクルを開きますが、繰り返すほど保護膜が薄くなり、髪が裂けやすくなります。
ハンブルク大学(Burdock et al., 2011) の研究では、化学処理の頻度と枝毛発生率に明確な相関があることが示されています。
内的ダメージ

栄養の偏り
髪の材料はタンパク質(ケラチン)です。
大阪大学皮膚科学講座(2014) の研究では、鉄欠乏性貧血の女性に枝毛・切れ毛が有意に多く見られました。
鉄、亜鉛、ビタミンCを含む食材を日常的に摂ることが、髪の修復を支えるのです。
ホルモンバランス
女性ホルモンである、エストロゲンは、髪のツヤと水分保持に関与しています。
チューリッヒ大学(Trueb, 2010) は、更年期のエストロゲン低下と髪の乾燥・脆弱化の関連を指摘しています。
そのため、生活リズムの乱れや過度なストレスもホルモン分泌を妨げるため、規則正しい睡眠が欠かせません。
ストレスと酸化
ロンドン大学キングス・カレッジ(Koch et al., 2016) は、酸化ストレスが毛髪タンパク質を損傷し、枝毛の形成を助長すると報告しています。
ストレスが続くと交感神経が優位になり、頭皮の血流が悪化。毛根に十分な栄養が届かなくなるのです。
内側から髪を変える

外からの補修だけでは、ダメージの再発を防ぐことはできません。
医療法人社団 聖和厚生会の「トータルヘルスケアプログラム®」は、咬合(かみ合わせ)・姿勢・血流・栄養・自律神経などを総合的に整える医療プログラムです。
体の循環と代謝が改善されると、毛根への栄養供給がスムーズになり、髪質が根本から変わっていきます。
実際にプログラムを受けた患者の中には、枝毛が減り、髪のまとまりが良くなったとか、美容師に“髪が若返った”と言われたという報告が寄せられています。
つまり、髪を変えるとは、体の調和を取り戻すことになるのです。
まとめとして

枝毛や切れ毛の原因は、熱、紫外線、薬剤などの外的刺激だけでなく、栄養不足・ホルモン変動・ストレスといった内的要因が密接に関わっています。
だからこそ、髪を守るには表面的な補修ではなく体全体のメンテナンスが必要となるのです。
髪のダメージは、体の声ととらえてください。
食事・睡眠・心のバランスを整えて、自然な代謝を取り戻すことが、枝毛・切れ毛を防ぐ最も確かな方法なのです。
コラムはウエスト歯科クリニックと玉川中央歯科クリニックで、それぞれ異なる内容を掲載しています。ぜひ、もう一方のコラムもあわせてご覧ください。
参考文献
- Robbins, C.R. Chemical and Physical Behavior of Human Hair. Springer, 2012.(プリンストン大学)
- Lee, W. et al. “Effect of heat on hair keratin.” J Cosmet Sci, 2009.(ジョージア工科大学)
- Takeuchi, K. et al. “UV-induced protein damage in hair.” Photochem Photobiol, 2014.(東京農工大学)
- Healy, E. et al. “UV radiation and hair damage.” Photodermatol Photoimmunol Photomed, 2010.(クイーンズランド大学)
- Burdock, G.A. et al. “Chemical treatments and hair shaft damage.” Int J Trichology, 2011.(ハンブルク大学)
- Osaka University, Dept. of Dermatology. “Iron deficiency and hair fragility.” J Dermatol Sci, 2014.(大阪大学)
- Trueb, R.M. “Hormonal changes and hair fragility.” Dermatoendocrinol, 2010.(チューリッヒ大学)
- Koch, P.J. et al. “Oxidative stress and hair protein damage.” Int J Cosmet Sci, 2016.(ロンドン大学キングス・カレッジ)
- American Academy of Dermatology. “Guidelines for hair health and care.” J Am Acad Dermatol, 2016.
この記事は
医療法人社団 聖和厚生会
ウエスト歯科クリニック/玉川中央歯科クリニック
統括院長
Dr. Ryo が執筆しました。
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