噛み合わせ治療は安易にやってはいけない医学的理由
2025年10月31日
みなさん、こんにちは。
Dr.Ryoです。
今回は、こちらをテーマにお話ししていきます。
噛み合わせ治療は安易にやってはいけない医学的理由
あれ、噛み合わせが大切のいうのに、いつもと言っていることが違う、と思われた方もいらっしゃるでしょう。
最近では、噛み合わせの治療は、多くの患者様から相談されるようになりました。
噛み合わせのズレが、肩こり、頭痛、姿勢の歪み、慢性的な体調不調と関係することは、すでに知っている方もいると思います。しかし実際には、安易な気持ちで噛み合わせを調整してしまうことは非常に、非常に危険なのです。
なぜかと言うと、噛み合わせは身体全身のバランスに直結する、非常に繊細な領域だからなのです。
ほんの少し、噛み合わせの調整を怠ると首や腰の筋肉がアンバランスになり、自律神経にまで悪波及して悪影響を及ぼすことがあるのです。言うのは心苦しいのですが、経験の浅いドクターが短時間で行う噛み合わせの調整は、体調が改善とは真逆に、むしろ症状を悪化させることがあるのです。
実際に、内海聡先生(YouTubeでも有名な医師)は「噛み合わせ治療と、矯正治療はやらないほうがいい」と断言しています。それは諸刃の剣のように、効果がある前に、治療自体に ものすごく繊細な精度が求められるからなのです。
トータルヘルスケアプログラム®

当院が提供するトータルヘルスケアプログラム®は、単なる噛み合わせ治療ではありません。創始者 Dr.Ryoだけが行う特別な治療プログラムで、最大100時間を超える精密分析を行い、患者様ごとにオーダーメイドで治療計画を立案しています。
このプログラムは、噛み合わせの高さを数ミクロン単位で合わせるだけでなく、顎や顔面の筋肉の動き、筋肉の弛緩や緊張バランスをみて、咬合接触の厚みと力の分布も考慮して、姿勢との相互関係をも分析する完全オーダーメイドの治療プログラムになります。
そのため、ただの噛み合わせ治療ではなく、健康寿命を9歳延ばすことを目標とした包括的な医療なのです。
当院には熟練の歯科医師が複数在籍していますが、この治療は 統括院長Dr.Ryoしか行えません。それほどまでに繊細かつ高度な医療なのです。例えると、プラスチックのバットと、大リーグのプロ選手が使うバットは、見た目は同じですが、その中身と精度がまったく別物になるのです。
安易な噛み合わせ治療はリスクしかない!

噛み合わせが悪いというと、少し調整してみましょう、と言われて、簡単に治療を受けてしまうケースがあると思います。今までコラムを読んでくださっている方ならお分かりだと思いますが、噛み合わせのバランスは脳、筋肉、神経、関節、姿勢と密接に連動しています。
ここで、論文ベースのお話をしますと、アメリカのペンシルベニア大学の研究で、わずかな咬合のズレが首の筋活動パターンや体幹の安定性に影響を及ぼすことが示されています(参考文献1)。
また、日本の東京医科歯科大学の論文では、噛み合わせの高さ調整が自律神経活動に変化を与えることが報告されています(参考文献2)。
つまり、少しでも調整を誤ると、ちょっと削っただけでも体調不良や自律神経の乱れを引き起こす可能性が高いのです。そのために、気軽に噛み合わせ調整をするべきではない、というテーマに対しての解答になります。
最後に
噛み合わせは、削れるだけでしょ。簡単そうじゃない。と思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、そのような単純なものではありません。どの治療よりも難関で、極めて繊細な医療であるとお考えください。だからこそ安全に行えるのは世界でも限られた専門家だけであるということです。
トータルヘルスケアプログラム®は、ただの「咬合調整」とは一線を画す特別な治療であり、一生の健康を左右する価値のある、未来への医療投資です。。
参考文献
- Ferrario VF, Sforza C, Serrao G, Dellavia C. (2002). The effects of dental occlusion on the control of body posture and balance: An experimental study. Clinical Biomechanics, 17(5), 409–417.
 - Okamoto A, et al. (2015). Influence of Occlusal Vertical Dimension on Autonomic Nervous System Activity. Journal of Oral Rehabilitation, 42(10), 745–752.
 - 内海聡. 「噛み合わせ治療は危険」YouTube講演より引用。
 
このコラムはウエスト歯科クリニックと玉川中央歯科クリニックで、それぞれ違う切り口で掲載しています。ぜひ、もう一方のコラムも合わせてご覧ください。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
みなさんの、明るい未来のためにお役に立てれば、とても嬉しいです。
自分の足で、あと10何歩きたい!
その願いを叶える歯科医師でありたいと願っております。
統括院長 Dr.Ryo




