無呼吸症候群、自宅でできるセルフケア
2026年1月23日
みなさん、こんにちは。Dr.Ryoです。今回のテーマはこちらです。
無呼吸症候群、自宅でできるセルフケア
眠りの質を自分で守るには?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)と聞くと、専門の治療が必要で、自分では何もできない、と思われがちです。確かに、重症の場合はCPAPや口腔内装置など医療的介入が欠かせませんが、日常生活の工夫やちょっとしたセルフケアで、無呼吸の悪化を防ぎ、症状を和らげらることも可能なのです。
この記事では、自宅でできるセルフケアについて、医学的根拠を交えながらご紹介したいと思います。
体重コントロールは最大の予防策

呼吸症候群の大きな要因のひとつは、肥満です。首周りや舌の根元に脂肪がつくと、空気の通り道が狭くなり、眠っている間に呼吸が止まりやすくなるのです。
研究によれば、体重を10%落とすと無呼吸の重症度(AHI:無呼吸低呼吸指数)が約30%改善することがあったようです。これは薬に匹敵する効果ともいえるのです。
では、いきなり痩せよう、と考えると難しいで、夕食の量を少し減らす、寝る前の間食をやめる、エレベーターではなく階段を使うなど、身近な工夫から始めまるのがおすすめです。
お酒との付き合い方

お酒を飲むと眠りやすくなる、と感じる方も多い時思います。実際には、何が起きているかというと、アルコールは筋肉を弛緩させるため、舌や喉の筋肉が落ち込み、気道を塞ぎやすくなりますから、いびきや無呼吸が悪化するのです。
とくに寝る直前の飲酒は危険で、晩酌をするなら、就寝の3時間前までに終えるといいでしょう。。休肝日をつくることも、呼吸の質を守る大切なセルフケアになります。
横向きで眠る工夫

仰向けに寝ると、舌が重力で喉の奥に落ち込みやすくなり、無呼吸がひどくなりますから、横向きで寝るように努力することが大切です。
自宅でできる工夫としては、抱き枕を使うとか、なかなか現実的ではないかもしれませんが、仰向けになりにくくするために、背中にテニスボールを縫い付けたTシャツを着るとか、横向き専用の枕を使うなどがあります。これらは、体位療法、と呼ばれて、軽症から中等症の方には有効だと思います。
鼻呼吸に

口呼吸は気道の乾燥、炎症を招いて、無呼吸を悪化させるのです。実は、鼻呼吸をするだけで、いびきや息苦しさが改善する人もいるのです
鼻呼吸トレーニングとして
- 日中、意識的に、口を閉じて鼻で吸う、訓練をして、習慣をつける。
- 鼻づまりがある場合は、耳鼻科で治療。
- 就寝時に、口閉じテープ、を無理のない範囲で使う。
睡眠環境を整える
質のよい深い眠りは、呼吸の安定にもつながります。
枕の高さを調整して、気道が開きやすい姿勢をつくるとか、寝室を静かで暗く保つとか、就寝前のスマホやPC使用を控えるとか、ブルーライトは入眠を妨げるので避けるとかです。
こうした環境調整は自律神経を整え、呼吸のリズムを改善する効果があるのです。
呼吸筋を鍛える
無呼吸症候群は、呼吸のための筋肉が弱っていることがあります。
自宅でできる呼吸トレーニング
- 腹式呼吸・・・お腹を大きく膨らませるように息を吸い、ゆっくり吐くトレーニング
- ストロー呼吸・・・ストローをくわえて細く長く息を吐くトレーニング
- 口すぼめ呼吸・・・口をすぼめて、フー、と細く吐き出すトレーニング
これらは横隔膜、呼吸する補助の筋肉を鍛えて、睡眠中の呼吸をサポートしてくれるのです。
セルフチェックで気付く

次のような症状があれば、医師の診断を受ける必要があります。
- 家族から、寝ているときに息が止まっていた、と言われた方。
- 強い日中の眠気がある方。
- 朝起きたときに頭痛やだるさがある方。
- 高血圧や糖尿病があるのにコントロールが難しい方。
セルフケアは大切ですが、治療が必要な段階からもしないので、そのチャンスを見逃さないことも同じくらい重要とお考えください。
最後に
無呼吸症候群は、放置すると寿命や生活の質に大きな影響を与える疾患といわれています。しかし、自分でできる、体重管理、飲酒の調整、横向き寝、鼻呼吸の習慣、睡眠環境の改善、呼吸トレーニンを積み重ねることで、少しでも症状は軽くなり、呼吸は確かに楽になるのです。
しかし、その原因が、噛み合わせのズレ、や顎の位置不良にある場合には、歯科的なアプローチが必要になることが少なくなりません。
ウエスト歯科クリニック、玉川中央歯科クリニックでは、呼吸と咬合の関係に注目した診療を行っています。
特に 私が開発しました「トータルヘルスケアプログラム」 は、呼吸・咬合・姿勢を包括的に評価し、健康寿命を支えるための根本的な改善をサポートしていますから、ご自身の未来の健康のために、ぜひ活用していただきたいと願っています。
私は、トータルヘルスケアプログラム®︎が、みな様が困難に直面した時に支えとなり、健康を守る力になると、信じています。
統括院長 fdr.Ryo
コラムは、ウエスト歯科クリニック、と、玉川中央歯科クリニック、の両院に、それぞれ異なる内容で掲載しています。ぜひもう一方もご覧ください。
参考文献
- Young T, et al. “Epidemiology of obstructive sleep apnea: a population health perspective.” Am J Respir Crit Care Med.
- Sutherland K, et al. “Oral appliance treatment for obstructive sleep apnea: an update.” J Clin Sleep Med.
- American Academy of Sleep Medicine. “Clinical Guideline for the Evaluation, Management and Long-term Care of Obstructive Sleep Apnea in Adults.”
- 日本呼吸器学会 睡眠時無呼吸症候群診療ガイドライン
- Brown RP, Gerbarg PL. “Sudarshan Kriya yogic breathing in the treatment of stress, anxiety, and depression.” J Altern Complement Med.




