口内炎ができる理由
2026年2月20日
みなさんこんにちは、ドクターリヨウです。
今回のテーマは、こちらです。
口内炎ができる理由
口の中に小さな白い出来物ができて、食事や会話のたびにしみる、そんな経験は、みなさんお持ちだと思います。これが口内炎です。一般的には、症状は、放置しても自然に治る上ですが、口内炎ができる原因としては、生活習慣、体調、免疫の状態、栄養不足、感染症、全身の病気など、さまざまな要因が重なっておきるのです。
国内外の有名大学の研究では、口内炎は局所の異常ではなく、全身の状態を反映する全身の異常のサインであることが少しずつわかってきました
最も多いタイプ は?

口内炎の中で最も多いのは、アフタ性口内炎です。特徴としては、白い膜に覆われた丸い潰瘍で、周囲が赤くなってあり、触れると鋭い痛みがあります。通常は1〜2週間で自然に治ります。東京医科歯科大学の2017年の研究、スタンフォード大学医学部の2016年に発表したレビューでも、このタイプが最も一般的であることが示されています。
刺激やケガがきっかけに

頬や舌を誤って噛んでしまう、尖った歯や合わない入れ歯が粘膜に当たり続けると、口内炎の原因になります。 また、矯正器具が擦れて潰瘍を起こすこともあります。ケンブリッジ大学の2018年の研究では、局所的刺激が口内炎の発症と強く関連しており、原因を取り除くと自然に改善することが多いと報告されました
栄養不足と粘膜の修復力
栄養素、例えば、ビタミンB群、鉄、亜鉛、葉酸は 粘膜の健康維持と修復に欠かせないものです。これらが不足すると粘膜が弱くなって、口内炎ができやすくなり、さらに、治りにくくなります。東京大学の2020年の研究は、栄養不足と粘膜疾患の関連を示し、オックスフォード大学の2021年のレビューでは、ビタミンや鉄の不足が口内炎の再発に関与するとされています
ストレスと睡眠不足

疲れがたまると口内炎ができやすいと感じたことはありませんか?。これは心理的な思い込みではなく、科学的にも裏付けられています。カリフォルニア大学ロサンゼルス校の2019年の研究では、ストレスや睡眠不足が免疫の働きを弱めて、粘膜の防御力を低下させることが示されました。つまり、普通なら自然に治る小さな刺激でも潰瘍に発展しやすくなるのです
微生物と炎症反応
口内炎は感染症ではありませんが、潰瘍ができると細菌や真菌が増えて炎症が悪化していきます。ハーバード大学歯学部が2018年にまとめた総説では、潰瘍の部分で炎症性サイトカインが増加して、治癒を遅らせる要因になるといわれています。
全身疾患との関連

口内炎が繰り返し起きたり、なかなか治らなかったりする場合は、症状ななくても、実は、全身の病気が隠れていることがあります。イェール大学医学部の2020年の臨床研究では、炎症性腸疾患、ベーチェット病、自己免疫疾患の初期症状として口内炎が現れることがあるとされています。カロリンスカ研究所の2019年の研究でも、自己免疫疾患に伴う口腔病変の一つとして難治性口内炎が挙げられています。
口内炎ができやすい人の特徴
口内炎は誰にでも起こ可能性はあるのですが、特に発症しやすい条件というものがあります。睡眠不足や強いストレスが続くと免疫が低下して、粘膜が炎症を起こしやすくなります。偏った食生活は、ビタミン、鉄分、亜鉛が不足して、潰瘍が治りにくくなります。喫煙や飲酒の習慣は粘膜に慢性的な刺激を与えて、炎症を悪化させます。歯並びや入れ歯の不具合によって粘膜が物理的に傷つくと、その傷から口内炎が生じじます。特に、糖尿病や自己免疫疾患などの全身の病気を持つ人は、口内炎が繰り返し発症して、治りにくい傾向があります。
注意が必要なケース

多くの口内炎は1〜2週間で自然に治りますが、2週間以上経っても治らないとか、同じ場所に何度も繰り返しできる場合は注意が必要になります。また、潰瘍が大きくなり続けるとか、発熱や倦怠感などの全身症状を伴うときは、歯科や内科を受診することが必要です。。なぜなら、まれに口腔がんなどが隠れていることもあるからです。
まとめますと、
口内炎は一見小さなトラブルのようにみえますが、生活習慣、栄養状態、免疫の働き、全身の病気など、さまざまな要因でおこります。東京医科歯科大学(2017年)や東京大学(2020年)の研究は、生活習慣や栄養不足が大きな影響を与えることを示しました。
また、スタンフォード大学(2016年)やハーバード大学(2018年)の研究は、免疫や炎症の仕組みを明らかにし.イェール大学(2020年)やカロリンスカ研究所(2019年)の報告は、全身疾患の初期症状のサインとして口内炎が現れることに注目しています。
つまり、口内炎は単なる口の中の問題ではなく、体全体の健康状態を映し出す鏡です。通常は、自然に治ることが多いのですが、繰り返す、長引く、大きくなる場合には、専門医に相談することが大切です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
また、みなさんに、お役に立てる情報を提供していきますから、楽しみに待っていてください。
統括院長 Dr. Ryo
コラムは、ウエスト歯科クリニック、と、玉川中央歯科クリニック、の両院に、それぞれ異なる内容で掲載しています。ぜひもう一方もご覧ください。
参考(年度+大学名)
- 東京医科歯科大学(2017年)再発性アフタ性口内炎の疫学研究
- 東京大学(2020年)栄養不足と口腔粘膜疾患の関連調査
- 大阪大学(2019年)免疫応答と口腔粘膜炎症の研究
- Stanford University School of Medicine(2016年)再発性口内炎の臨床的レビュー
- Harvard School of Dental Medicine(2018年)サイトカインと潰瘍治癒遅延に関する研究
- University of Oxford(2021年)栄養状態と粘膜疾患に関するシステマティックレビュー
- Karolinska Institutet(2019年)自己免疫疾患と口腔病変の関連調査
- Yale University School of Medicine(2020年)全身疾患に伴う口内炎の臨床報告




