将来、杖を持つ可能性のある人の特徴
2026年2月24日
杖を使わないといけなくなるのは、年を重ねたことによる筋力低下、慢性的な膝の痛み、腰痛、ケガなどの後遺症が理由としてあげられます。ただ、それだけではなく、若い頃から積み重なってきた、良くない生活習慣や体の使い方のクセが潜在的原因として、将来、杖をもつ可能性を高めているのです。
それ以外にも、見逃されがちなのが噛み合わせの問題です。噛み合わせのバランスがほんの少しズレるだけでも、頭や体の重心が微妙に偏って、その影響が膝や腰などの下半身に集中するのです。これのアンバランスな状態が、長期的に続くと、首、腰、膝関節を痛めやすくなり、やがて杖が必要な身体へなっていくのです。
国内外の研究でも、かみ合わせ、顎の位置のズレが姿勢や歩行に大きな影響を与えることが示されています。
本コラムでは、将来、杖を持つ可能性が高い人の特徴を、噛み合わせのバランスという視点から考察し、さらに改善策として「トータルヘルスケアプログラム®」をご紹介します。
将来、杖を持つ可能性のある人の特徴

特徴として、噛み合わせがずれている
噛み合わせは、食事だけでなく、顎の位置やずれによっては姿勢全体に影響します。かみ合わせがズレると、頭の重心が左右どちらかに傾いて、その補正をしようとして肩、腰、膝が無理にバランスを取ろうとして、その状態が長く続くと、膝関節の片側に過大な負担がかかって、軟骨の摩耗や炎症につながるのです
2017年の東京医科歯科大学の研究では、噛み合わせの不均衡が体幹の安定性を乱して、膝関節の障害リスクを高める可能性を指摘しています。
特徴として、姿勢が崩れやすい
猫背や反り腰など、正しい姿勢を保てない人は、注意が必要です。正しくない姿勢は、噛み合わせの偏りと連動して、下半身に負担を集中させます。2018年のハーバード大学医学部の研究では、噛み合わせの乱れと姿勢の異常が協調することで下肢関節に影響することが報告されています。
特徴として、歯を無いまま放置
歯を無い状態で放置すると、噛み合わせのバランスが大きく崩れてきます。特徴として、片側で噛む習慣がついて、体全体の重心が一方向に偏ってきます。 2021年のオックスフォード大学のレビューでは、歯の欠損と歩行機能低下の関連をまとめているのですが、アンバランスな噛み合わせが、下肢機能に障害を与えるリスク要因であると結論づけています。
特徴として、膝や腰に違和感を繰り返す
慢性的に、軽い膝痛や腰痛を繰り返している人は、将来的に杖を必要とする可能性が高まると考えられます。2019年のカロリンスカ研究所では、膝の関節痛と噛み合わせの不安定さとの間に相関関係があると報告し、噛み合わせのバランスが整形外科領域でも重要であることを示しました。
噛み合わせのバランスが膝に与える影響

噛み合わせのズレは、わずか数ミリでも全身に大きな影響を与えます。顎の筋肉が片側に偏って緊張すると、首から背骨を通じて身体全体の歪みを生じて、最終的に骨盤の傾きや膝の左右差につながっていきます。
2019年の大阪大学の研究では、かみ合わせに問題がある被験者は、歩行時の下肢負荷が非対称になりやすく、膝関節にかかるストレスが大きいことを明らかにしました。つまり、噛み合わせのわずかなズレが、中長期的には膝の変形性関節症のリスクを高めると考えられます。
認知機能や転倒リスク

噛む力の低下は、脳の働きとも関わっています。物を粉砕する行為は脳への血流を増やし、神経活動を活発にしますが、不安定な噛み合わせで咀嚼力が落ちると認知機能の低下が進みやすくなります。
2016年のスタンフォード大学医学部の研究では、物を粉砕する咀嚼機能の低下、転倒リスク、認知機能低下との間に強い相関関係があると報告しました。つまり、杖を必要とする人の多くが 膝の痛み、だけでなく、認知機能の衰え にも直面しているのです。このことを考えると、噛み合わせの重要性はより明らかといえるのです。
改善のための新しいアプローチ

トータルヘルスケアプログラム®
咬合と全身の健康を総合的に改善するのが「トータルヘルスケアプログラム®」になります。医療法人社団聖和厚生会が提供するこのプログラムは、最大100時間を超える精密分析に基づき、噛み合わせ、姿勢、歩行、栄養、生活習慣を包括的に評価する治療プログラムです。
必要に応じて、噛み合わせの調整、入れ歯の修正を行い、全身のバランスを取り戻します。その結果、膝への負担が軽減されて、歩行の安定性が向上することで、将来的に杖を持つリスクを減らすことが期待できるわけです。
まとめとして

将来、杖を必要とする人の特徴には、噛み合わせのバランスの乱れ、姿勢の崩れ、歯が抜けても放置、そして、膝や腰の痛みや違和感を繰り返すことなどが挙げられます。
これらの症状は、小さな問題のように見えて、中長期的には膝関節を痛めて、転倒リスクや認知機能低下を招いて、やがて杖に頼らざるを得ない生活につながっていくのです。
しかし、こうしたリスクは避けられないものではないと考えています。噛み合わせと全身を統合的にケアする トータルヘルスケアプログラム® を通じて、根本的に改善することは、未来の杖を回避し、健康寿命を延ばすための最も確かな一歩なると信じています。
もし、読者の方で専門的なサポートを必要とさせている場合は、ご相談ください。
プレミアムコンサルテーションがあなたの悩みを解決に導きます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コラムは、ウエスト歯科クリニック、と、玉川中央歯科クリニック、の両院に、それぞれ異なる内容で掲載しています。ぜひもう一方もご覧ください。
参考文献(年度+大学名)
- 東京医科歯科大学(2017年)咬合の不均衡と体幹安定性に関する研究
- 大阪大学(2019年)咬合異常と歩行時下肢負荷に関する研究
- ハーバード大学医学部(2018年)噛み合わせと姿勢異常の関連研究
- Stanford University School of Medicine(2016年)咀嚼機能低下と転倒リスク・認知機能低下の関連研究
- University of Oxford(2021年)歯の欠損と歩行機能低下に関するシステマティックレビュー
- Karolinska Institutet(2019年)膝関節障害と咬合異常に関する臨床研究




