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歯周病だから抜いた方がいい、と言われたら?

2026年9月14日

それでも、自分の歯を残す道はあるのか

歯を残すイメージ

歯医者さんで、「歯周病がかなり進んでいます。この歯は抜いた方がいいですね。」そう言われた瞬間、まだ噛めているし、強い痛みがあるわけでもないし、鏡で見ても、歯はちゃんとそこにある。

それなのに「抜歯」という言葉が突然出てくると、頭では理解しようとしても、気持ちはなかなか追いつかないと思います。

まず最初に、お伝えしたいことがあります。

歯周病だからといって、必ず歯を抜かなければならないわけではありません。

ただし、残そうと思えば何でも残せるという病気でもないのが、歯周病です。

歯周病とは、治る・治らないを単純に分ける病気ではなく、どこまで回復できるのか、どのくらい安定して使えるのかを見極めていく病気なのです。

なぜ、抜歯を勧められるのか

なぜ、抜歯を勧められるのか考えるイメージ

歯周病で問題になるのは、歯そのものよりも、歯を支えている骨(歯槽骨)なのです。

この骨が溶けてしまうと、歯は土台を失った柱のような状態になってしまいます。

抜歯を勧められる場合、次のような状態が重なっていることが多くあります。

  • 歯ぐきの奥が深く、出血や膿が続いている
  • 歯が大きく揺れている
  • 奥歯の根の分かれ目まで病気が進んでいる
  • 歯を支える骨が大きく失われている
  • 歯ぎしりや強い噛みしめが加わっている

ただし、ここで一つ大切なことは、今の見た目が重症=もう残せない、ではないという点なのです。

炎症が強い時期は、歯ぐきが腫れて、実際以上に悪く見えることがありますが、基本的な治療で炎症が落ち着くだけで、歯の揺れが減り、思ったより安定している、と評価が変わる歯もあるのです。

だからこそ、なぜ抜歯なのかを具体的に説明してもらうことがとても重要なのです。

歯を残せるかどうかは、何で決まる?

歯を残せるかどうかは、何で決まるのか疑問をもつイメージ

歯を残せるかどうかは、次の2つの条件の掛け算で決まります。

歯そのもの

歯周治療では、骨の減り方、歯の揺れ、根の状態などを総合して、その歯の今後の見通しを判断します。

特に重要なのは、なぜ保存が難しいと判断されたのかなのです。

骨が減っているだけなのか。それとも、歯が割れているとか、感染が複雑に絡んでいるとか、この違いで、残せる可能性は大きく変わってくるのです。

あなた自身

実は、長期的に歯を守れるかどうかを左右するのは、治療内容だけではありません。

  • 日常の歯磨きを続けられるか
  • 定期的なメインテナンスに通えるか
  • 喫煙習慣があるか
  • 歯ぎしりや食いしばりへの対策ができるか

多くの研究で、治療後のメインテナンスをきちんと続けた人ほど、歯を失いにくいことが分かっています。

逆に、治療がうまくいっていても、通院が途切れると、歯周病は静かに、しかし確実に再発していきます。

ということは、残したい、という気持ちに、継続という行動が伴えば、結果は変わる可能性があるのが歯周病なのです。

抜かずに残すために、どんな治療がある?

歯科治療のイメージ

歯周治療は、段階的に進めるのが基本ですから、最初の目的は、とにかく炎症を落ち着かせることになります。

歯石を取り、歯ぐきを整えるだけで、出血や腫れが引き、歯の状態が安定することもあります。

この段階で、最初とは違う判断になる歯も少なくありません。

骨の形によっては、再生療法という選択肢も

骨の欠損の形が適していれば、歯周再生療法によって、支えを回復できる場合があります。

ただし、再生療法は魔法ではありません。

欠損の形、清掃のしやすさ、喫煙、術後管理などなど、このような複数の条件がそろって初めて効果が期待できるのです。

結局、再生できるかどうかを冷静に見極める視点が欠かせません。

残す歯ほど、管理が大切になる

骨が減った歯は、噛み合わせの影響を強く受けます。

そのため、必要に応じて固定を行い、その後は定期的なメインテナンスで状態を見守るのです。

重度の歯周病でも、きちんと管理されていれば長期間使えている歯が多いことは、国内外の研究でも示されています。

ただ、抜歯が最善になることも

抜歯した歯

一方で、抜歯が現実的で前向きな選択になることもあります。

  • 炎症がどうしても抑えられない
  • 歯が割れていて治療しても感染源が残る
  • 構造的に清掃ができない
  • 周囲の歯に悪影響が出る
  • 継続治療がどうしても難しい

これは生活の質を守るための判断としての抜歯の選択になります。

次の診察で、聞いてほしいこと

次の診察で聞くことリスト

迷ったときは、次の質問をしてみてください。

  • なぜ保存が難しいと判断したのか
  • 炎症を落としてから改めて抜歯かどうか再評価する余地はあるのか
  • 残した場合は、どのくらいの期間使える見込みなのか
  • メインテナンスを続けた場合と、中断した場合の違いとは?

この対話が、大切なのです。

おわりに

セカンドオピニオンも有効です。

自分の歯の未来を考えるための、前向きな行動になります。

残せる可能性があるなら、きちんと試すことが必要です。

抜歯が妥当なら、落ち着いて次の選択を考えましょう。

あなたの、できるなら、自分の歯を残したいという、その気持ちは、十分に尊重されていいのですから。

現実と向き合いながら、いちばん納得できる道を選んでいただきたい。

それがあなたの未来の健康に繋がるのですから。

コラムはウエスト歯科クリニック玉川中央歯科クリニックで、それぞれ異なる内容を掲載しています。ぜひ、もう一方のコラムもあわせてご覧ください。

この記事は
医療法人社団 聖和厚生会
ウエスト歯科クリニック/玉川中央歯科クリニック
統括院長
Dr. Ryo が執筆しました。
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医療法人社団聖和厚生会 ウエスト歯科クリニック
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